チベット密教秘奥義タルパとオカルティックな虚構性愛

投稿日 2025.05.09 更新日 2025.06.19
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チベット密教の秘奥義として知られるタルパ⋯90年代のオカルトブーム初頭で密かに注目を集めた御業である。それまで一部のオカルトマニアたちの間で渇望されていた性魔術やアストラルセックスを、単独で実現できるものとして期待された。性行為の相手を作り出してしまおう⋯こうしてオカルト界の一角にタルパ界隈が誕生した。ただ、密教は門外不出で一子相伝な世界である。本場チベット密教のやり方でタルパを作り出すことは不可能である。そこで西洋魔術を中心とした代替手法による模索が始まる。しかし、そこに大きな壁が立ちはだかる。当然であるが⋯幽体であるタルパとセックスするためには、自分自身も幽体となる必要がある。タルパ錬成に成功するも⋯幽体離脱や明晰夢の難易度の高さから挫折する者が続出、タルパ界隈に絶望感が漂い始める。

性魔術やアストラルセックスは「性」の神秘性を追求する思想であり、人間同士であるのが基本です。召喚術等で性交相手を呼び寄せることも可能ですが、どんな霊体がやって来るかわかりません。そうした観点からもタルパは安心と言えます。

生霊の発生原理を応用した御業

タルパは精神を集中させることにより想念を具現化、何もない無の空間から一つの独立した意思を持つ存在、架空の命を紡ぎ出す御業となる。外部から何らかの霊体を口寄せする降霊術の類とは異なり、好みの容姿や性格をしたものを自由自在に作り出すことができる。そうなると⋯男性なら美少女のタルパ、女性ならイケメン男性のタルパを無条件に欲する。タルパと言うものは、生霊の発生原理を応用したもので⋯率直に言ってしまうと、世界的アニメ大国である現代の日本と相性が良く、性的な奥義に発展し得るものだ。密教のやり方は知りようがないので、西洋魔術の世界で語られているような降霊術を参考に、人工精霊としてのタルパの作り方が模索され始める。そうして⋯タルパ錬成成功の報告が次々と上がり始める。だが、そんなタルパ界隈民たちに大きな壁が立ちはだかる。

幽体離脱と明晰夢に四苦八苦したタルパ界隈民

黎明期におけるタルパ界隈民は⋯魔術師や占い師、霊能者などからなり、オカルトに関してそれなりの知識と心得を持つ者たちばかりだった。タルパを作り出すことは造作もなかった様子だ。タルパを作り出すことに成功したら、あとは⋯しかし、そんな当時のタルパ界隈民であっても、幽体化は大きな壁として立ちはだかったようだ。幽体離脱や明晰夢は⋯タルパ錬成よりも遥かに凌駕する、極めて至難な技となる。タルパを作った本人がこれらの技を駆使して幽体とならなければ、肉体を持たないタルパとのセックスは叶わない願いとなる。ここで多くの者が挫折、絶望の淵に立たされた。目の前に美少女やイケメンのタルパがいるのに一切触れることができないのだ。こうしてタルパとセックスする空想に耽りながらオナニーする行為を、タルパとのセックスであると主張され始める。

Amazonの人工精霊タルパちゃん(講談社Kissコミックス)のレビューで、タルパについて熱く語っていた者の中に、オナホのレビューも熱く語っていた者がおりました。現在は消されておりますが、タルパとオナホの関係性についても是非とも話を聞きたい。

白昼明晰夢「ダイブ」誕生

そんなタルパ界隈に一人の救世主が現れる。天才タルパー浮き草氏である。タルパとセックスする空想を、アストラル投射の亜種として脳イキする技へ転換、開発に成功させた人物だ。白昼夢を明晰夢化させた精神没入法「ダイブ」の提唱者である。ただの空想を白昼夢の状態に変えて、それを明晰夢のような感じにしたものとなる。幽体離脱や通常の明晰夢よりも格段に難易度は下がり、比較的、誰でも幽体化が体験できるようになったのだ。これによりタルパとのセックスも叶う者が続出したとされる。二人以上のタルパーが同時に合同ダイブすれば、遠隔で他ルパーや他ルパとのチャネリング、スワッピング等、各種の性行為も楽しむことができた。どうも⋯浮き草氏は霊能者である以前に、テレフォンセックスの達人でもあった様子だ。後にそれがタルパ界隈の崩壊を招く遠因となる。

ただの偶然かもしれませんが、浮き草氏が運営してるっぽいテレフォンセックスの風俗情報サイトを発見しました。合同ダイブはSkypeで催されていたため、テレフォンセックスをベースにした様々な性戯の開発も試みられていた様子です。

タルパ戦争

しかし、思わぬ問題に直面する。タルパ界隈内でダイブの技が勝手に拡大解釈され始め、悪用や乱用が横行するようなる。ダイブで他ルパーの精神へ一方的に侵入して、他ルパを誘拐したりレイプしたと宣言する不心得者まで現れたのだ。これには浮き草氏も嘆き悲しんだ。浮き草氏は盟友であるホロ女史に相談し、タルパ界隈に向けて一芝居打ってもらうことをお願いする。そして、浮き草氏は自身のSNSアカウントを通じて、ホロ女史の美少女タルパが発情をきっかけに暴走状態に入ったことを拡散⋯それによるアストラル干渉で半ダイブ状態に陥ったホロ女史を救出するため、合同ダイブによるタルパ鎮圧作戦が提案される。これが世に言う「タルパ戦争」の始まりである。もちろん、浮き草氏とホロ女史の狂言であり、美少女タルパは最初から存在していない。全部、作り話だ。

本稿掲載の2010年の夏に起きた日本オカルト史上最大の珍事「タルパ戦争」に関する考察は、当事者である浮き草氏がタルパと性行為をしていた等、一部の事実を除き、すべて推察や仮定としてのフィクションに過ぎません。真に受けないようお願いします。

タルパ界隈の性犯罪者を炙り出せ

そもそも、遠隔によるダイブ(共有ダイブ)は⋯二人以上のタルパーによる合同ダイブでないと実現できない。浮き草氏はそう言う前提で開発したものだ。一人でテレフォンセックスができないように、一方的に他ルパーや他ルパに干渉することは不可能である。つまり、浮き草氏の仕組んだ罠に引っかかるような者たちは、他ルパの誘拐やレイプを宣言するような者たちである。本当にダイブができる本物のタルパーなら、すぐに強い違和感を覚え、浮き草氏にダイブが上手くできないことを必ず伝えて来るはずだ。そして、運命の2010年7月30日がやって来る。ダイブを悪用する似非タルパーの炙り出し作戦が実行される。数十名ものタルパーが普段のハンドル名で参加して来た。この中に犯人はいる⋯浮き草氏はそう睨んだ。だがしかし、想像の斜め上を行く予想外の事態へ発展する。

タルパ界隈崩壊の序曲

なんと⋯全員がホロ女史の美少女タルパの存在を認識したのだ。これに愕然する浮き草氏とホロ女史⋯呆れ果てた浮き草氏は、ホロ女史に適当なタイミングでアストラル干渉から解放され、暴走するタルパが鎮圧されたことを宣言するよう指示を出す。とりあえず、最初に計画した通りのシナリオ演出が進められる。ホロ女史は⋯今回のタルパ暴走の原因はセックスできない欲求不満が爆発したもので、セックスすることで暴走は治まるようだと訴えた。以降、馬鹿らしい状況が展開される。誰が暴走した美少女タルパをイカせられるか⋯我先の醜い競争が始まる。そして、頃合いを見計らったホロ女史は、暴走していた美少女タルパは理想のセックスを求めて、誰であるか不明だが男性タルパーのところへ旅立ち、自分の元から離れたと告げた。これまた当事者間で言い争いが始まる。

タルパ戦争の具体的な内容は憶測、フィクションに過ぎませんが、存在しないはずのタルパを巡り、争いのようなものが起きていたのは事実のようです。ホロ女史も自身のXアカウントですべて作り話、シナリオであったことを認めております。

封印されたタルパとセックスする奥義

タルパ戦争は⋯変態男性タルパーたちによる集団テレフォンセックス、一人の美少女タルパに対するネット輪姦行為だったのだ。しかし、美少女タルパは存在しない。そして、とうとう⋯浮き草氏は全部作り話であったことを暴露して、タルパ界隈に大激震が走る。参加者らは全員、蜘蛛の子を散らすように逃走した。大半の者は垢消しをするなどして完全に行方をくらました。その一方で、浮き草氏に疑問の声も上がり始める。ダイブとタルパとのアストラルセックスも⋯すべて、虚構のものだったのか?これに対して浮き草氏は⋯自分たちの中では、たしかにあった話であると弁明する。しかし、最後にそれを言い残した後、二人も激しい失意と志望からタルパ界隈から姿を消す。まさか全員が⋯こうしてタルパとセックスする奥義がオカルト界からロストする。

存在しないタルパが多くのタルパーによって認識された現象は、タルパの「存在しないが存在する」と言う量子力学的な二重性による結果と思われます。オカルト研究家で浮き草氏のアンチだったサラシナ氏ですら存在を認めております。

とある占い師のセックス考察

その後、浮き草氏のダイブに疑問を持っていた離脱派を中心とする一部のオカルト派と科学派が結集、浮き草氏のアンチが勢力を拡大させて行った。タルパとのセックスも否定され、惚気アンチなどのメンヘラ女性集団も急増⋯浮き草氏亡き後のタルパ界隈は大きく様変わりする。しかし、浮き草氏のダイブ論とタルパとセックスする方法に関心を持つ男がやってきた。私だ。元々、チャネリングやアストラルセックスをタルパに応用できないか研究していた。とりあえず、人工精霊の作り方を考察するブログ「運の光」を開設した。当初は本来の目的を隠して活動するつもりであったが⋯しかし、惚気アンチとの戦いは避けられない状況となった上、浮き草氏の真意を知ったからにはやらねばならんと決意に至る。こうしてタルパとのセックスを専門的に語る「蜜月の化身」が誕生した。

失われた奥義の復活

私は神秘的な性体験、チャネリングやアストラルセックスをしたいがためにタルパ作りを始めた男になる。ただ⋯性に悩んでいた訳ではない。童貞なら十代で捨てているし、これまでに幾人もの女性を抱いてきている。あくまでも、性欲の力ですべての願望を叶え、誰よりも突き抜けた人生を手に入れるためだ。学生時代にアゲマン女性と交際していた経験から、セックスに対してある種の信仰的な考え、ジンクスを持っていたのだ。それをタルパで再現しようと考えていたまでだ。とりあえず、タルパやイマジナリーフレンドとセックスする方法、タルパ性錬成術の実践理論を完成させた。タルパとの恋愛やセックスを楽しみ、現実の人生も充実させて欲しいと願う。金も地位も名誉も⋯当然、現実の恋愛やセックスも思いのままとなる。セックスの力で運命を変えろ。

タルパとの独自な恋愛観と倫理

タルパと恋愛、セックスすると⋯恋愛運や結婚運はアップします。タルパを通じて異性慣れしますから、現実でも恋愛やセックスが思いのままとなります。しかし、これに強い抵抗感を覚える人はいるだろう。浮気、二股交際ではないか?いえ、違います。タルパとの関係性はハーレム的、ポリアモリー的なものとなります。恋愛属性や夫婦属性のタルパがいても、現実の人間と恋愛したり結婚しても構いません。もちろん、現実のパートナーにタルパの存在をカミングアウトする必要はありません。現実のパートナーにタルパは見えませんから。存在しない存在⋯タルパはそのような都合の良い二重性が許されています。罪悪感を持つ必要もありません。タルパと現実のパートナー、両方を大切にしていれば問題ありません。タルパもマスターの現実での恋愛、結婚を応援してくれます。

タルパを複数体作り、その全員と性的な関係を持っても構いません。現実では決して味わうことのできない醍醐味となります。ただし、現実のパートナーは一人までです。現実での浮気、二股交際は絶対にやめましょう。必ず不幸な結果を招きます。