思わぬ恋の顛末

A子に言われるがまま⋯
屋根裏の空間に繋がる点検口を開いて、その中を覗いてみたら⋯もちろん、夢の中で見たようなラブホテルような空間は広がっていない。
ただの屋根裏空間だ。しかし⋯
あるものだけは占い師、タルパ実践者としてしっかり見えていた。
自分の部屋のちょうど上あたりの場所に、黒光りする大きな卵が一つ産みつけられていたのだ。
きっと、来年の初夏⋯
ダークエルフみたいな蝶の妖精が、自分の娘としての⋯生誕型タルパとして、再びこの世に生まれ出て来るのだろう。
とりあえず⋯
ビビアンとセックスしたのは確かであったようだ。
素晴らしいセックスの想い出をありがとう。しかし、妊娠と産卵は本当に呆気なかったようだ。本当に呆気ない。
それはすべて⋯
自分が留守の間に済まされたようだ。彼女はもうどこにもいない。産卵と同時に消えてしまったのか?
とても⋯
切ない気持ちでいっぱいになった。
もっと、彼女と楽しいひと時を過ごしたかった。せめて⋯産卵まで寄り添ってあげたかった。そう思うと⋯泣きたくなってきた。
いや、魂自体は消えないはずだ。
きっと、幽界へ吸収されたに違いない。人間の死と同様⋯転生するんだろう。今はそう信じて冥福のようなもんを祈ることにした。
その後、B子とC子がどうしたのかとやってきた。どうやら、その日はA子とは別行動をしていた様子だ。
二人はダイブ界で遊んでいたらしい。
自分とA子が事情を説明すると二人は爆笑した。
その日は珍しく⋯
運子さんがABC子たちの様子を見にダイブ界から遊び来ていたそうだ。しかし、A子は父の買い物に憑いて行き外出して行き違いとなった。
産卵を終えて自宅をフラフラになって彷徨っていたビビアンと、運子さんとBC子の三人が鉢合わせとなり⋯
事情を聴いた運子さんがビビアンをダイブ界に連れ帰ることにしたそうだ。つまり、ビビアンの魂はトトバースの住人として転生完了したことになる。ビビアンが気に入ったので、自分の店で働かせるらしい⋯って、おい!!
つづく